高齢者の水頭症コールセンター

成人の水頭症

高齢者の水頭症:特発性正常水頭症【iNPH】

iNPHは、歩行障害、認知症、尿失禁が典型的な症状ですが、高齢者にはしばしば見られる症状であるだけに、見過ごさないように注意しなければなりません。その中でも、歩行障害が最初に出やすい症状であり、同じ認知症の症状を呈するアルツハイマー病と鑑別できるポイントとなります。足が開き気味で歩幅も狭く、すり足となります。Uターンするときに特に不安定で転倒することもあります。その他、第一歩が出にくい、うまく止まれない、といったパーキンソン病の人の歩き方に似ている場合があります。高齢者は老化によって歩行がおぼつかなく、転倒して足を骨折してしまうことがありますが、iNPHの歩行障害が転倒の原因である可能性が指摘されています。

認知症としては、反応が遅くなり自発性が低下します。好きだった趣味などをしなくなり、1日ぼーっとすることが多くなります。表情が乏しくなることもあります。もの忘れも現われるため、アルツハイマー病などとの鑑別が大切ですが、先の歩行障害の出現や認知症のタイプもアルツハイマー病とは異なります。

典型的な特発性正常圧水頭症のMRI環状断

術前CT像と術後CT像

その他の症状として、尿の回数が増える頻尿が現われますが進行すると尿失禁となります。男性の場合は頻尿を前立腺肥大症と診断されることがあります。iNPHの歩行障害、認知症、尿失禁は次第に悪化し、歩けなくなって車椅子が必要になったり、更に進行すると寝たきりとなって介護が必要な状態となります。

症状を捉えた後は画像診断となります。iNPHでは、脳室が拡大し、シルビウス裂も開いてきます。iNPHの画像診断にはMRI環状断(右上図)での確認が有用とされています。iNPHと鑑別する必要のある疾患は次の通りです。この特発性正常圧水頭症も他の水頭症と同様に適切な診断と治療によって改善を得ることができます。治療できる歩行障害・認知症として代表的な疾患であると言えます。

鑑別すべき疾患

パーキンソン病/進行性核上性麻痺/頚椎症、腰椎症/アルツハイマー病/ビンスワンガ−病/前頭側頭型認知症/レビー小体認知症/脳血管性認知症/多発性脳梗塞

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iNPH症状 セルフチェック

iNPH.jpのイメージ

iNPHの歩行障害、認知症、尿失禁は次第に悪化し、歩けなくなって車椅子が必要になったり、更に進行すると寝たきりとなって介護が必要な状態となります。 そうならないためにも、iNPHではないか?と、まずは症状を捉えて疑うことが大切です。iNPHの症状セルフチェックでご本人またはご本人に成り代わってチェックをしてみてください。以下の症状チェックで、特に歩行障害を中心に症状があらわれている場合には専門医(脳神経外科医・神経内科医)の診察をお受けになることをおすすめします。

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[2013.09.25 更新]